「逆向ロード」とは誰や何だっけ
このサークルの誕生のきっかけは、誕生からさかのぼること2011年、Spaztiqueが後に「東方海冒険」と呼ばれることになる、野心的すぎる東方二次創作ゲームのアイディアを生み出したことから始まった。翌年DeviantArtに原案が公開されると、Popfan、そしてプログラミングの経験があるFullHitPointsの両名が開発に興味を示した。Spaztiqueは二人を引き入れ、2013年2月12日、「外人アレク現作団」が発足した。もちろん、名前は東方Projectを生み出した「上海アリス幻樂団」へのオマージュである。
ストーリーと作曲をSpaztique、プログラミングをFullHitPoints、他の技術が未熟だったPopfanはゲームデザインを担当する中で、キャライラストが必要と考え、結成数ヶ月後、Scarlet Rhapsodyが仲間に引き入れられた。
二年後の2015年、Popfanは「マジカナ」を開発していたMichirinに自らの協力を掛け合い、FullHitPointsがメインプログラマーとして抜擢されりとともに、早くも初の他の開発者との共同製作に至った。一見未来は明るく見えたが、「マジカナ」と「東方海冒険」はともに開発を中断。開発陣の技術不足や、企画の過度なスケールの、お互いの軋轢、Scarlet Rhapsodyとの音信不通といった理由が原因であった。
2016年、Popfanはオリジナル世界観の東方風STG夢界Project、そしてその第一弾となる「夢界幻魔伝」を発表。プレイテスト以外彼自身で製作され、2017年末の公開が予定されていたが、後にずれ込み2018年9月17日に公開され、その後数年間アップデートやバグ修正が行われた。
同時期にPopfanは2018年に新アルバム「祖型无現の再現」を、後に2021年に「器用貧乏」を公開。一方で、残る他の二人のメンバーSpaztiqueとFullHitPointsの活動は皆無となり、両名ともに2020年に脱退を宣言した。
一人残ったPopfanは遅いながらもゲームや音楽などの製作活動を続けており、彼自身のサークルとして、東方の二次創作という本来の目的から旅立とうとしている。それを象徴するように、かつての「外人アレク現作団」結成9周年のタイミングで現在の「逆向ロード現作団」に改名された。
「逆行」とは「逆を動く」という意味で、「逆向」というように書けば「逆を向く」という意味になります。「ロード」とは道で、僕がどれだけ遠くまで来たか、まだどれだけ遠くまで進む隠喩です。ネタや作品のことだけでなく、感性も、成長も、人生の進歩も・・・
意味は、振り返るのを忘れずに前へ進むこと。過去を思い出し大切にしながら未来を切り拓くこと。今を生きて、後で懐かしい思い出にすること。それで、後ろを向いて前へ進むと、それがある意味で「逆行」ですね。Popfan